クラミジアの症状と治療

一回の性行為でうつる可能性は約50%、男性に比べて女性のほうが感染に気づきにくく、しかも深刻な身体的影響を受けやすいのが特徴です。

男性の場合、感染すると数日(1-2週間ぐらい)のあいだに尿道炎が起こります。尿道炎に感染すると、排尿時に痛い、しみる、熱いといった不快な鈍痛を発症ます。
ウミの量は淋病に比べると少ないか、ほとんどないこともあります。ウミは透明から乳白色、サラサラ(しょう液性)で、あまり粘り気がありません。

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1週間以上放置しておくと、クラミジアが尿道の奥へと移動していきます。尿道の一番奥には前立腺があって、ここは精子に栄養を与えて成熟させる臓器です。そのうえ抗生物質が届きにくく、細胞にとっては都合のいい場所です。病原菌が前立腺に入ってしまうとなかなか治しづらい病気に発展してしまいます。 前立腺には痛みを感じる神経が余りありませんから、自覚症状がほとんどなくなってしまいます。それでも周辺の皮膚の神経を使って異常を知らせようとしますから、前立腺炎の症状は場所が一定しなかったり、日によって症状が変化したりします。ですから前立腺炎の症状はまちまちです。その中でも多い訴えは絵陰部(肛門と陰のうの間)、下腹部(恥骨付近)、ソケイ部、内ももなどの鈍い痛みなどです。

前立腺からさらに奥には睾丸(精巣)まで続いています。前立腺炎を治療しないで放置すると睾丸の近くまで菌が進んでしまいます。睾丸の周りには副睾丸(精巣上体)があり、ここは睾丸でできた精子を集めるターミナル駅のような働きがありますから、細い管が網の目のように張り巡らされています。副睾丸がフィルターのような役目を果たしてくれるので、たいていの病原体はここに引っかかって副睾丸炎(精巣上体炎)が起こります。通常副睾丸は紙のように薄く、よく気をつけて触らないとどこにあるのかもわかりにくい臓器ですが、副睾丸炎が起こると腫れ上がって、場合によっては睾丸自体より大きく腫れることもあります。「睾丸が腫れた」というけれども正確には副睾丸が腫れたという状況です。この場合、たいてい睾丸からソケイ部にかけて激痛や高熱を伴います。副睾丸炎は左右どちらか片方なら不妊症にはなりにくいのですが、両方に起こったら、不妊症になってしまう危険が高くなります。



女性のクラミジアの症状


女性のクラミジアは、最初に子宮頚管部粘膜(膣の奥、子宮の入り口)に感染します。ここには痛みを感じる神経がほとんどありません。痛みを感じませんから、当然クラミジアに感染してもほとんど症状を出しません。クラミジアに感染すると、膣内の抵抗力が下がってほかの病原菌が進入しやすくなります。そのため膣炎が起こります。膣炎の症状は性器のかゆみ、汚いオリモノ、性器のにおいがきつくなるなどです。膣粘膜に炎症が起こっていますから、性行為をすると痛い(性交痛)という症状も初期にはよくあります。

女性の場合でも男性と同様、初期に十分な治療ができないとクラミジアは体の奥に侵入していきます。進行状況の順に子宮内膜炎、卵管炎、腹膜炎 となってゆきます。子宮内膜炎では下腹部の痛み、生理痛 、不正出血が主な症状です。流産の原因にもなります。卵管炎になると生理痛のほか、卵子の通り道である卵管がふさがってしまって不妊症の原因になります。



卵管の出口は腹腔内につながっていますから、さらに進展すると腹膜炎になります。通常は骨盤内腹膜炎として頑固な腹痛、生理痛、不妊症などの症状です。時として激しい上腹部痛を起こすことがあります。この場合、クラミジアが肝臓の裏側に侵入して、肝周囲炎(Fitz-Hugh-Curtis症候群)を起こしたためです。

妊婦検診でクラミジアの検査は重要です。出産年齢の若い女性にとってはクラミジアはSTDのダントツのトップに君臨しています。母体がクラミジアに感染していて未治療で出産すると新生児結膜炎や肺炎の原因となり得ます。たとえ妊娠中であっても治療が可能です。

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